赤いチューリップ~1~
晴樹は私が泣き止んだのを見ると後ろに回していた左手を出す。
持っていたのは赤いチューリップの花。
「これあげる、紫」
「晴樹ー!!早く来なさい!遅れちゃうわよっ」
そんなおばさんの言葉に晴樹は「はーい」と返してもう一度私を見つめる。
ピルルルル・・
ホームに鳴り響いたその音が晴樹との別れを意味していた。
「は・・・はる・・「紫」」
もう一度泣き出しそうな私に晴樹はゆっくりと言った。
「好きだよ」
そう言うとくるりと後ろを向いて新幹線に入って行った。
持っていたのは赤いチューリップの花。
「これあげる、紫」
「晴樹ー!!早く来なさい!遅れちゃうわよっ」
そんなおばさんの言葉に晴樹は「はーい」と返してもう一度私を見つめる。
ピルルルル・・
ホームに鳴り響いたその音が晴樹との別れを意味していた。
「は・・・はる・・「紫」」
もう一度泣き出しそうな私に晴樹はゆっくりと言った。
「好きだよ」
そう言うとくるりと後ろを向いて新幹線に入って行った。