赤いチューリップ~1~
「もう。はっきり答えてよ」



「うん・・・・・・・」



晴樹は今度は自分から私に抱きついた。

「紫??」

「何?」




いつの間にか2人は離れて準備室の椅子に座っていた。


晴樹は一瞬、何か思い出すように遠い目で前を見据えた。




「何であの時、お前にチューリップ渡したか分かってんの??」

「・・・・・・わかんないよ」



そう、あれからずっと悩んでいたのはその事だ。


< 30 / 37 >

この作品をシェア

pagetop