赤いチューリップ~1~
目の前の吉岡先生だった。
「あ・・・すみません」
でも、クラスの皆は今の出来事が何かを詳しく聞きたい様子。
「もしかして・・・・・・・晴樹!?」
思わず、なっちゃん、マナ、クラスメイトを無視した。
今世界には2人しかいないような気がした。
晴樹・・・・・??
本当に晴樹なの?
「晴樹・・・??」
「紫・・・・・??」
2人の疑問は重なって相手にぶつけられた。
晴樹も私と同じ世界にいるようで、何のためらいもなく走って私に抱きついた。
私も晴樹に手を回して温かさを感じる。