私があなたにできること
蒼介さんに促され、助手席の扉を開けると
さっきまでバタバタして気が付かなかった懐かしい香りが鼻をくすぐった

(あ、この香り...変わらない...まだこの柔軟剤なんだ)

香水でなく、お気に入りの柔軟剤を愛用していることがなんだか嬉しかった

懐かしい香りをこっそり堪能していた私だが、助手席に座りふと我に返った
(あ、そうだ!真斗に連絡しとこ)

相手は蒼介さんだから問題ないとかも思ったが
後で言ったら嫉妬とかじゃなく俺も会いたかったとか言われそうだ
なんだか違う心配が過ったので私はスマホで簡潔に真斗に連絡をいれた

< 7 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop