【完結版】みっちゃんが愛したヒトは、結ばれてはいけないと思うヒトだった
それを言われ・・・
それを言われて・・・。
そんな嘘を、こんなに分かりやすい嘘を・・・
嘘だとしても、初めて俺にこんなことを言ってきて・・・
「嘘つくなよ・・・。
愛姉は俺のことが好きだろ・・・?
俺のことが、男として好きだろ・・・?」
我慢なんて出来なかったその言葉を、口から出した。
そしたら・・・
「私はみっちゃんじゃない他の男の人のことが好きなんだよ?
その男の人と結婚は出来なかったけどその男の人のことがずっと忘れられなくて、だから誰とも結婚してなかっただけだよ?」
愛姉がそんな言葉を俺に言ってくる。
こんな顔で・・・
こんな、初めて見る顔で・・・。
泣きそうな顔ではない顔で。
必死に笑っている顔ではない顔で。
俺ではなく、”その男”のことを深く深く想っているような顔で・・・。
「嘘だ・・・。」
俺のこの口からは震える小さな声が勝手に出てきた。
「愛姉は俺のことが好きだろ・・・?
昔から・・・、俺に初めて彼女が出来た時から、俺のことが好きだっただろ・・・?」
「みっちゃんのことは“普通”に好きだけど、そういう好きじゃないよ?
だって私達はイトコだよ?」
「イトコでも・・・っっ!!!!
イトコでも俺のことが好きだっただろ・・・!?
俺のことを男として・・・っ、キスもセックスもしたいくらいに好きだっただろ・・・!?」
「そんなことは思ったことないよ?
みっちゃんとはイトコだもん。
私がキスとか・・・え、エッチとか・・・そういうのがしたいのは、好きだった男の人とだけだよ・・・。」
愛姉が恥ずかしそうな顔で“キス”や“エッチ”と口にした。
今まで見たことがない顔で・・・。
顔を赤らめ、めちゃくちゃ恥ずかしそうな顔で”キス”や“エッチ”と言っていて・・・。
「そいつと・・・そいつと、キスとかエッチしたの・・・?」
「それは・・・ヒミツ。」
「なんで・・・?」
“何で”という言葉しか出てこない。
“何で”という気持ちしか出てこない。
「何で・・・っ何で、結婚出来なかった男とそんなことしたんだよ・・・!?
結婚出来ないような奴となんて、そんなことするなよ・・・!!!」
“ヒミツ”と言っていた愛姉の顔には書いてあった。
愛姉の顔を見れば俺はどんなことでも分かる。
愛姉は嘘が下手だし、隠し事も上手く隠せないような女の子だから。
だから、“その男とやった”と書いてあった。
それが簡単すぎるくらい簡単に分かってしまった。
「私だって、性欲はあるし・・・。」
恥ずかしそうな顔で続けてきた愛姉の姿に、俺は重ねてしまった。
俺が数えるのも途中でやめたくらいの沢山の女の子達の姿を。
俺がセックスしまくってきた女の子達のセックス中の姿を。
愛姉では絶対に考えないようにしていたその姿を、今初めて妄想してしまった。
俺ではない男とやっている愛姉のそんな姿を妄想してしまって・・・
俺は苦しすぎて、膝から地面に崩れ落ちた。
「何でそんな男とやったんだよ・・・。
結婚出来ない男となんてやるなよ・・・。」
自分の腕の中に顔を埋め、心の中で小さく吐き出した。
“だから俺はやらなかったのに・・・。”
”だから俺は絶対に手を出さなかったのに・・・。”
”従弟の俺と結婚をしたら愛姉は絶対に可哀想になるから、だから俺はこの気持ちを伝えなかったのに・・・。”
「青さんからは、鎌田さんが私のことを担当に選んだからには、“掃除”ではなく“清掃”をしてきて欲しいと言われました。
見えない所まで綺麗にする”清掃”を。」
望ちゃんの声が俺の店に響いている。
「鎌田さん、愛姉さんは鎌田さんのことが男の人として好きなわけではないようなので、伝えるくらい大丈夫ですよ。」
望ちゃんが可愛い声で俺に“余計なコト”を言ってくる。
「それもあったから、私のことを選んだんですよね?
鎌田さんは私が“ダメ秘書”だと知っているのに私のことを担当に選んだ。
ずっとずっと、ずっと・・・苦しかったですよね?
心の奥底ではその気持ちを愛姉さんに渡したいと思っていたんじゃないですか?
愛姉さんは鎌田さんのことが男の人として好きではないようですし、鎌田さんのその気持ちを伝えるくらい大丈夫だと思いますよ?」
それを言われて・・・。
そんな嘘を、こんなに分かりやすい嘘を・・・
嘘だとしても、初めて俺にこんなことを言ってきて・・・
「嘘つくなよ・・・。
愛姉は俺のことが好きだろ・・・?
俺のことが、男として好きだろ・・・?」
我慢なんて出来なかったその言葉を、口から出した。
そしたら・・・
「私はみっちゃんじゃない他の男の人のことが好きなんだよ?
その男の人と結婚は出来なかったけどその男の人のことがずっと忘れられなくて、だから誰とも結婚してなかっただけだよ?」
愛姉がそんな言葉を俺に言ってくる。
こんな顔で・・・
こんな、初めて見る顔で・・・。
泣きそうな顔ではない顔で。
必死に笑っている顔ではない顔で。
俺ではなく、”その男”のことを深く深く想っているような顔で・・・。
「嘘だ・・・。」
俺のこの口からは震える小さな声が勝手に出てきた。
「愛姉は俺のことが好きだろ・・・?
昔から・・・、俺に初めて彼女が出来た時から、俺のことが好きだっただろ・・・?」
「みっちゃんのことは“普通”に好きだけど、そういう好きじゃないよ?
だって私達はイトコだよ?」
「イトコでも・・・っっ!!!!
イトコでも俺のことが好きだっただろ・・・!?
俺のことを男として・・・っ、キスもセックスもしたいくらいに好きだっただろ・・・!?」
「そんなことは思ったことないよ?
みっちゃんとはイトコだもん。
私がキスとか・・・え、エッチとか・・・そういうのがしたいのは、好きだった男の人とだけだよ・・・。」
愛姉が恥ずかしそうな顔で“キス”や“エッチ”と口にした。
今まで見たことがない顔で・・・。
顔を赤らめ、めちゃくちゃ恥ずかしそうな顔で”キス”や“エッチ”と言っていて・・・。
「そいつと・・・そいつと、キスとかエッチしたの・・・?」
「それは・・・ヒミツ。」
「なんで・・・?」
“何で”という言葉しか出てこない。
“何で”という気持ちしか出てこない。
「何で・・・っ何で、結婚出来なかった男とそんなことしたんだよ・・・!?
結婚出来ないような奴となんて、そんなことするなよ・・・!!!」
“ヒミツ”と言っていた愛姉の顔には書いてあった。
愛姉の顔を見れば俺はどんなことでも分かる。
愛姉は嘘が下手だし、隠し事も上手く隠せないような女の子だから。
だから、“その男とやった”と書いてあった。
それが簡単すぎるくらい簡単に分かってしまった。
「私だって、性欲はあるし・・・。」
恥ずかしそうな顔で続けてきた愛姉の姿に、俺は重ねてしまった。
俺が数えるのも途中でやめたくらいの沢山の女の子達の姿を。
俺がセックスしまくってきた女の子達のセックス中の姿を。
愛姉では絶対に考えないようにしていたその姿を、今初めて妄想してしまった。
俺ではない男とやっている愛姉のそんな姿を妄想してしまって・・・
俺は苦しすぎて、膝から地面に崩れ落ちた。
「何でそんな男とやったんだよ・・・。
結婚出来ない男となんてやるなよ・・・。」
自分の腕の中に顔を埋め、心の中で小さく吐き出した。
“だから俺はやらなかったのに・・・。”
”だから俺は絶対に手を出さなかったのに・・・。”
”従弟の俺と結婚をしたら愛姉は絶対に可哀想になるから、だから俺はこの気持ちを伝えなかったのに・・・。”
「青さんからは、鎌田さんが私のことを担当に選んだからには、“掃除”ではなく“清掃”をしてきて欲しいと言われました。
見えない所まで綺麗にする”清掃”を。」
望ちゃんの声が俺の店に響いている。
「鎌田さん、愛姉さんは鎌田さんのことが男の人として好きなわけではないようなので、伝えるくらい大丈夫ですよ。」
望ちゃんが可愛い声で俺に“余計なコト”を言ってくる。
「それもあったから、私のことを選んだんですよね?
鎌田さんは私が“ダメ秘書”だと知っているのに私のことを担当に選んだ。
ずっとずっと、ずっと・・・苦しかったですよね?
心の奥底ではその気持ちを愛姉さんに渡したいと思っていたんじゃないですか?
愛姉さんは鎌田さんのことが男の人として好きではないようですし、鎌田さんのその気持ちを伝えるくらい大丈夫だと思いますよ?」