偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
第一章 狂愛・壊れた家族

1・笑顔の裏側  sideリア

「リア、おまえはゴンドル族の希望の光になってくれ」

「希望の光?」

「そうだ、おまえたちゴンドル族は、未だ政府に追われ生活も制限されている状態だ。きっと私がその道を開く。おまえは、好きな道を行くんだ……」

 幼い頃、一度だけ養父にそう言われ、大きな暖かい手で頭を撫でられた。

 優しかったお父様。暖かかった家族。

 その家族は今、養父(お父様)の死をきっかけに壊れてしまった──。


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