偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「先生は、どちらがお好きですか?」

 悩んでいたので、男性側の意見も聞いてみようと訊ねてみた。
 先生は、少し考えて、

「正直に言うと、どちらも好きです!」

 と笑顔で言った。
 参考にはならなかったけど、自分で好きな方を選べということなのだろう。

「小麦肌のリアさんも、もちろん魅力的でしょうし……。今の白い肌のリアさんも好きですよ」

 い、一般的な話じゃなくて、私の話……!?
 先生は、照れた風でもなくサラッと言ったのだから、深い意味はないのよね?
 でも少し、ドキドキしてしまった。

「よし、決めた!」

 私は、一番効果のありそうな日焼け止めクリームを手に取った。
< 108 / 252 >

この作品をシェア

pagetop