偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜



 約束どおり、寝ないでリビングで先生を待っていると、11時くらいに帰ってきた。
 「すみません、遅くなって」と言いながらネクタイを外すと、すぐにお風呂へ向かってしまった。
 あれ、お話……は?
 数分待っていると、先生はスウェットの寝間着に着替えて出てきた。
 どうやら、さっと汗を流しただけのようだ。

「リアさん、僕の部屋に来てください」
「は、はい……」

 もしかして、もしかして、お話って……。
 そういうことですか、先生!?
 ドキドキしながら、先生の後をついていく。

 
 部屋に入ると、先生は椅子を差し出してきて座るよう促してきた。

「先生、ご飯は食べたんですか?」
「勤務中に、少し食べたので大丈夫ですよ」

 お医者様が忙しいのはわかるけど、食事はちゃんと摂ってほしい……。
 本当は、ポポロム先生の分のご飯も冷蔵庫にあるんだけど、今はなんだか言い出しづらい。
 先生はベッドに座って、話を切り出した。

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