偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「ああ、急に抱きついてきたり……」
「うっ」
「行ってきますのキスをしたり……」
「ううっ……」
「お背中流しますってバスルームに来た時は、どうしようかと……」
「す、すみませーーん、もう許してください!!」

 顔から火が出るほど恥ずかしい!!

「ごめんごめん。からかいすぎた。でも、安心したよ。 リアちゃん、ダニエルに愛されていたんだな」
「……はい」

 それはもう、本当に。
 実の娘のように育ててくれて感謝している。

「ところで、さっきの“叔父様”って、 もう一回言ってくれない?」
「え……? お、叔父様……?」
「いいなぁ、その響き! ポポロム君?」
「嫌です」
「まだ、何も言ってない!」
「言わなくてもわかりますよ……」
「一回! 一回でいいから! ねぇ〜、ポポロムく〜ん」
「嫌ですってば!」

 二人は、リビングテーブルの周りで追いかけっこを始めてしまった。
 仲良しだなぁ……。
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