偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 その後、仕事を終えた義兄も交えて、カードゲームなどをした。

「あーっ! また負けた!! もう、ふたりとも強すぎ!!」

 私は、悔しさでカードをぐしゃぐしゃにかき混ぜた。

「姉さんは、ウソをつくのが下手なんだよ」

 テオにおでこをつつかれた。
 うう、義姉(あね)としての威厳が……。

「そ、そんなことないわよ! お兄様も、なんとか言って!」
「……すぐ、顔に出る」
「ダメ押しされた……」
「ほらぁ〜」
「もう! もう一回! 今度は、顔に出てもいいゲーム!」

 負けたままでは悔しくて、何度も勝負を挑んだ。
 結果は散々だったけど……時々、義兄がふっと微笑んでいたような気がする。
 テオが来てから、ずっと神妙な顔をしていたけど、少しは楽しんでくれたのかしら……?

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