偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
*
私と先生は、それからも何度か逢瀬を重ねた。
季節はすっかり冬になり、街はイルミネーションで彩られている。
とても綺麗な景色のはずなのに。
「あっ、リアさん。クリスマスツリーが飾ってありますよ!」
ポポロム先生は相変わらず優しい。
あの時──すべてを思い出した時から、先生は私に必要以上に触れようとしない。
事情を知っているから……。とても、大切にされている事が痛いくらいわかる。
仕事も大変なはずなのに時間を作ってくれて、私の前ではできるだけ笑顔でいてくれようとする。
なのに私は上の空で、作り笑いを返すのが精一杯だった。
先生とこうしてデートを重ねても……心が躍らない……。
先生の事が嫌いなわけじゃない……でも……。
記憶が戻ってから、私はずっと違和感を抱いている。
それに、私の気持ちは……。
もう、ここにはない──
私と先生は、それからも何度か逢瀬を重ねた。
季節はすっかり冬になり、街はイルミネーションで彩られている。
とても綺麗な景色のはずなのに。
「あっ、リアさん。クリスマスツリーが飾ってありますよ!」
ポポロム先生は相変わらず優しい。
あの時──すべてを思い出した時から、先生は私に必要以上に触れようとしない。
事情を知っているから……。とても、大切にされている事が痛いくらいわかる。
仕事も大変なはずなのに時間を作ってくれて、私の前ではできるだけ笑顔でいてくれようとする。
なのに私は上の空で、作り笑いを返すのが精一杯だった。
先生とこうしてデートを重ねても……心が躍らない……。
先生の事が嫌いなわけじゃない……でも……。
記憶が戻ってから、私はずっと違和感を抱いている。
それに、私の気持ちは……。
もう、ここにはない──