偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 その時、リビングの扉が開いた。
 騒ぎを聞きつけたのか叔父様がやってきたのだ。

「何やってんだ、ポポロム!」

 叔父様は足を引き摺りながらも早足でこちらへ来て、ポポロム先生を引き離してくれた。

「何、暴走してるんだ、バカヤロウ!!」

 ものすごい音が部屋中に響いた。
 殴られた先生からは先ほどの狂気が消え、その場にくずおれた。

「うぅっ……叔父さん……」

 赤くなった頬を押さえながら、先生は掠れた声を出した。
 もしかしたら口の中を切っているかもしれない。

「ポポロム……。おまえは、自分で気づいていないのか? リアちゃんが、同族であるが故に惹かれている事を」
「それは……」
「リアちゃんはな、薄々感じていたんだよ。おまえ、もしリアちゃんが人間だったら、リアちゃんを愛せたのか?」

 叔父様が核心を突いた。
 
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