偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「待って、ください……。テオは、たしかに母が産んだはず……!」
アルフレッドは当時6歳だったが、父親と共に病院へ行った記憶がある。
出産直後で少しやつれていた母親の顔と、生まれたばかりの小さなテオが元気よく泣いていた事をよく覚えていた。
「ああ、訂正しよう。俺と、レナーテの子だ」
カルステンは、さらりと冷静に、しかし力強く言った。
「そんな……。叔父様とお母様が……。どうして……!?」
テオが、カルステンと母親の子。
母はまったくその素振りを見せなかった。
アルフレッドは微かな記憶を手繰り寄せる。
小さい頃に遊んだ記憶がある、ポポロム。
自分は、あの家に家族で訪問した事がある、と。
「まさか、あの時──!」
アルフレッドは当時6歳だったが、父親と共に病院へ行った記憶がある。
出産直後で少しやつれていた母親の顔と、生まれたばかりの小さなテオが元気よく泣いていた事をよく覚えていた。
「ああ、訂正しよう。俺と、レナーテの子だ」
カルステンは、さらりと冷静に、しかし力強く言った。
「そんな……。叔父様とお母様が……。どうして……!?」
テオが、カルステンと母親の子。
母はまったくその素振りを見せなかった。
アルフレッドは微かな記憶を手繰り寄せる。
小さい頃に遊んだ記憶がある、ポポロム。
自分は、あの家に家族で訪問した事がある、と。
「まさか、あの時──!」