偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「やめて、カール! なんて人なの! 隣でダニエルも子供達も寝ているのよ!?」

 酒が入り寝付けなかったレナーテは、水を一杯もらおうとリビングに来ただけだった。
 それが、こんな事になるとは。
 壁を背にカルステンに迫られ、逃げる事ができないでいた。

「ダニエルは起きてこないさ。一度寝てしまったら、なかなか起きてこない」

 ダニエルのその体質は、レナーテもよく知っていた。
 酒が入るといつも朝までぐっすりなのだ。
 子供達も、今頃は夢の中だろう。
 子供達が起きてきたら、カルステンはやめてくれるだろうか?
 いや、そういう人ではないとわかっていた。

 カルステンはレナーテの手首をグッと掴み、脚の間に自身の脚を絡ませるように入れてきた。
 体は固定され、さらに身動きできなくなったところ、するすると衣服の中に手を入れられる。

 
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