偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「ポポロム」
カルステンは、ポポロムに向き直った。
「え……僕ですか?」
自分が呼ばれるとは思っていなかったのか、ポポロムは少し驚いて返事をした。
「悪かったな、おまえにテオを押し付けてしまって」
ゴンドル族として生きる事を望んでいたポポロムに、医者の道を進めたのはカルステンだ。
それが結果的にとはいえ自分の尻拭いをさせているようで、常に思い悩んでいた。
そう言うと、ポポロムは少し考えているようだった。
「……いえ。押し付けられたとは思ってません。何がどうあろうと、テオさんは僕の患者です」
怒りをぶつけられるかと思っていたが、ポポロムの表情は意外にも穏やかだった。
目頭が熱くなり、涙が出てくるのを堪える。
「そうか……。よろしく、頼むよ……」
カルステンは、ポポロムに向き直った。
「え……僕ですか?」
自分が呼ばれるとは思っていなかったのか、ポポロムは少し驚いて返事をした。
「悪かったな、おまえにテオを押し付けてしまって」
ゴンドル族として生きる事を望んでいたポポロムに、医者の道を進めたのはカルステンだ。
それが結果的にとはいえ自分の尻拭いをさせているようで、常に思い悩んでいた。
そう言うと、ポポロムは少し考えているようだった。
「……いえ。押し付けられたとは思ってません。何がどうあろうと、テオさんは僕の患者です」
怒りをぶつけられるかと思っていたが、ポポロムの表情は意外にも穏やかだった。
目頭が熱くなり、涙が出てくるのを堪える。
「そうか……。よろしく、頼むよ……」