偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「モデルウェディング!?」
昼食を終え、誰もいない会議室でこっそりとチーフが打ち明けた。
つまり、私にゴンドル族の花嫁としてモデルをやってほしいという事なのだ。
「そう。あなた確か、お付き合いしてる人がいるのよね?」
「は、はい……」
「今度、ゴンドル族のカップルを応援するフェアを予定してるんだけど、その宣伝用の写真がほしいのよ。でも、ゴンドル族のモデルさんがいるという話は聞いた事がないし……あなたなら、うってつけだと思って!」
モデルをやれば、結婚式の費用は社員優待だけでなくモデル優待も適用されるという。
それはとてもありがたい話だ。
しかし、私のパートナーはお兄様……つまり人間。
“ゴンドル族のカップル”としては引き受けることができない。
それをチーフに伝えると……。
「あら、そうなの……」
意外そうな顔をして、考え出した。
「……いえ。逆にいいわ」
「えっ?」
「今まで敵対していた種族同士が、苦難を乗り越えて結婚……。いい……いいじゃない!?」
「あ、あの、チーフ?」
「そうね、キャッチコピーを変更すれば……。いける、いけるわ……!」
チーフの中では、すでに構図が出来上がっているようだ。
昼食を終え、誰もいない会議室でこっそりとチーフが打ち明けた。
つまり、私にゴンドル族の花嫁としてモデルをやってほしいという事なのだ。
「そう。あなた確か、お付き合いしてる人がいるのよね?」
「は、はい……」
「今度、ゴンドル族のカップルを応援するフェアを予定してるんだけど、その宣伝用の写真がほしいのよ。でも、ゴンドル族のモデルさんがいるという話は聞いた事がないし……あなたなら、うってつけだと思って!」
モデルをやれば、結婚式の費用は社員優待だけでなくモデル優待も適用されるという。
それはとてもありがたい話だ。
しかし、私のパートナーはお兄様……つまり人間。
“ゴンドル族のカップル”としては引き受けることができない。
それをチーフに伝えると……。
「あら、そうなの……」
意外そうな顔をして、考え出した。
「……いえ。逆にいいわ」
「えっ?」
「今まで敵対していた種族同士が、苦難を乗り越えて結婚……。いい……いいじゃない!?」
「あ、あの、チーフ?」
「そうね、キャッチコピーを変更すれば……。いける、いけるわ……!」
チーフの中では、すでに構図が出来上がっているようだ。