偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
34・偽りのトリアーダ sideリア
そして結婚式が終わった今。
あの時憧れた花嫁さんのように、外でフラワーシャワーを浴びながら教会の階段を降りる。
「リアーっ! おめでとう!」
「ありがとう、2人とも!」
階段を降り切ったところで、ジェシーとモニカが駆け寄ってきてお祝いの言葉をかけてくれた。
他にもお兄様の勤め先の人や、私の同僚がいる。
その向こうで、チーフが宣伝用の動画を撮影していた。
辺りを見回して、ようやく隅の方でカルステン叔父様の姿を見つける。
参列してもらえなかったのは少し残念だけれど、来てくれて嬉しかった。
本当は、テオとポポロム先生にも来てほしかった。
ポポロム先生は仕事で忙しいと言っていたけれど、もしかしたら来づらかったのかもしれない。
そしてテオは、先生から許可が下りなかったからだ。
なので後日、写真と動画を送ってあげた。
直接お祝いを言いたいとの事で、特別にビデオ通話を許可してもらった。
『兄さんと姉さん……おめでとう〜♡』
『おめでとうございます』
テオとポポロム先生が画面に映る。
二人とも元気そうで良かった。
その日は10分ほどの会話で終了した。