偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 *

 結局。
 私たちが寝ているベッドで三人並んで寝ることになった。
 キングサイズだから、大人三人でも寝られなくはない……けれど。

「痛っ……。テオ、痛くしないで……! 食い込んじゃう!」
「ごめん、姉さん……。こっちの方が、痛くないかな……?」
「あっ、ちょっと……!」

 常夜灯のついた薄暗い寝室で、ベッドのスプリングが軋む。
 大人三人が乗れば、当然の事で……。

「もう! 手首が痛いってば!」

 さっきから、引っ張られてばかりなのだ。

「だって、 俺は勝手に姉さんに触れないからさ〜。痛かったら、 姉さんがこっちに来て……?」

 テオは、やっぱり危険だ……!
 わかっているつもりだったのに、またテオの術中にハマってしまうとは……。
 義姉(あね)として情けない。

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