偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 二人を見送ってリビングに戻ると、ポポロムに言われたことを、もう一度じっくりと心の中で噛み締めた。

(テオが警察に……。先生から聞いた時は信じられなかったけど、ニュースにまでなっていたから、もう信じざるを得ない……)

 リアは、スマホでそのニュースを連日何度も見た。ポポロムに、何度も見てはいけないと言われていたが、どうしても見てしまっていた。何かの間違いだと、心の中でずっと叫んでいた。
 コメントは、もうどうすることもできないほど大炎上している。

(でも、もしテオが助けを求めていたら……。私は、ちゃんとテオを正しい道に……導く事ができるの……?)

 ピンポーン!
 いきなりインターホンが鳴って、リアはビクッと肩を震わせた。

(……誰だろう?)
 開けなければ大丈夫だろうと、インターホンのマイクに向かって話した。
 インターホンは、カメラの付いていない旧式のものだった。

「……どちら様ですか?」
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