偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜

15・一夜の過ち*

 カーテンの隙間から、光が差し込んだ。
 小鳥のさえずりも聞こえてくる。
 目を覚ましたリアは、ベッドでまどろみを感じながら、昨日のことを振り返っていた。

(いろんなことがあったなぁ……)

 テオが来訪したかと思えば、突然の警察の登場。あっという間の逮捕。
 義兄とポポロム、養父(カルステン)から聞いた逮捕劇の真相。
 事情聴取と現場検証で、かなり時間を拘束され、疲れて夕飯の準備もできなかった。
 そして──。

「……ん?」

 そこからの記憶がなかった。
 なんとなく、養父に泣きついたことは覚えている。
 しかし、思い出せるのはそこまでだった。

 リアは、今の自分に違和感を覚えた。やけにスースーする。
 寝間着どころか、下着もつけていなかった。

「あれ……? 私、なんでこんな格好……?」

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