偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 ポポロムがリビングに戻ると、リアは机に伏して眠りかけていた。

「リアさん、リアさん」
「う〜ん、もう飲めません、おにいさま……」
「飲ませようとしてたのは、リアさんの方だけど……」

 ポポロムは呆れながら、リアの肩を優しく揺さぶって起こした。

「ほら、寝るならお部屋に行ってください」
「あい……」

 リアは、目を瞑ったまま立ち上がり、部屋へ向かおうとするが……。
 ガクッ、と膝から崩れて転んだ。

「リアさ〜ん!」

 このままでは床で寝てしまいかねないと、ポポロムはリアを支えて部屋まで連れて行った。

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