偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
「ほら、部屋に着きましたよ」
「う〜ん……?」
「わ、わっ!?」

 ドサッ──。
 ベッドに座らせようとした途端リアに引っ張られ、ポポロムも一緒にベッドに倒れ込んだ。
 目の前にリアの顔があった。ほんの数センチ、近づけば触れる距離だった。

「リ、リアさん……」

「あれぇ?」

 リアは、虚な目でポポロムの存在に気づき、

「ポポロム先生だぁ〜♪」

 と、笑顔でポポロムに抱きついた。
 この間のような涙ではない、酔っているとはいえ満面の笑みを向けてくれたことが、ポポロムの秘めた想いを鷲掴みにした。
 ドクン、とポポロムの心臓が強く脈打つ。

「リ、リアさん……。ダメです……これ以上は……」

 懸命に理性を保とうとしたが、それは虚しく夜の闇に溶けていった──。


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