偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
 ──僕は、最低で卑怯者です。
 お酒の勢いで、こんなこと。

 だけどリアさん、あなたが悪いんですよ……?
 あなたが、素敵な女性になって、僕の前に現れるから──。

 ポポロムは、心の中でそう呟きながら、リアを愛し抱きしめた。
 お酒だけのせいではない。ゴンドル族同士が惹かれ合う性質も相俟って、遅かれ早かれこうなる運命だったのだと──ポポロムは人知れず微笑んだ。


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