偽りのトリアーダ〜義兄弟の狂愛からは逃げられない〜
***


 そして朝。
 裸のままの男女二人がベッドで一緒にいるとなれば、当然そういう関係になってしまったのだろうと容易に推測はできた。

「あ、あ、あ、あの! つまり、そういうことなんですか!?」

 リアは服を着ながら、昨夜のことを思い出そうとしたが、軽く頭痛がした。完全に二日酔いであった。
 ポポロムも、ガウンを羽織ってベッドの上で土下座をした。

「すみません! 僕も酔っていて、よく覚えてなくて……申し訳ありません!」
「あの……。私もまったく覚えていないので……。もしかして、先生やお父様にご迷惑を……」

 お互い、誰がどう見ても言い逃れできない状況である。
 リアも成人済みであるし、ポポロムだけのせいにはできなかった。

「い、いえ、迷惑だなんて、思っていませんよ。むしろ僕は、リアさんの意外な一面が見れて良かったというか……」
「えっ……?」
「あっ、僕、先に出てますね。リアさんは後から来てください」

 一緒に出ては気まずいだろうと、ポポロムはリアの部屋から出て行った。
 一人取り残された気分になったリアは、改めて自分の不甲斐なさを呪う。

「私ったら、酔った勢いでなんて事を……。もう、お酒はやめよう……」
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