私達離婚しましょう~形だけの妻なのに離婚を申し出たら逆に溺愛されてます~
守さんが、私を強く望んでくれた。

それを聞いて、私は立ち上がった。

「お父さん、ありがとう。話してくれて。」

「ん?ああ。」

お父さんは、何の事だか分かっていないみたいだ。

「守さんもそろそろ帰ってくるし、私。帰るね。」

「ああ。いつでも帰ってくるんだよ。」

お父さんに見守られて、私は守さんが帰ってくる家に、戻った。


「ただいま。」

守さんが帰って来たけれど、力ない挨拶。

まだ私が、機嫌悪いと思っているのかな。

「お帰りなさい、守さん。」

名前を呼ぶと、少し顔が緩んだ守さん。

「どうしたの?今日、機嫌いいの?」

「うん。」

私は守さんを、抱きしめた。

「今日ね。実家に帰ったの。」

「へえ。ご両親、元気だった?」

守さんは、私の頭を撫でてくれた。
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