親を捨てました 〜家出編〜
5.プレゼント

 誕生日に父と兄からマンガをプレゼントをもらった
母も良かったねと言ってくれた
嬉しくて読み終わった後も何度も読み直した
本棚にそのマンガがあるだけでも嬉しかった

1カ月ぐらいたった頃学校から帰ると本棚に置いておいたはずのマンガが消えていた
誰かが読んでいるのかな?
お母さんも読みたいと言っていた気がする
読み終わったら返ってくるからそれまで待とう
母は口をだされるのは嫌いだ下手に言わない方がいい
その時は何も言わなかった

更に1カ月たった
まだ本棚にマンガはない
もしかして別のところにしまった?
母はその時の気分で物の収納場所を変える事がたびたびあり人の物で関係なくいじる人だ
なので今回もそうだと思っていた

母が教会から帰ってきた
母の機嫌をみながら話しかける
私「お母さん私のマンガの場所しりませんか?
お父さんとお兄ちゃんが誕生日にくれたマンガなんですけど見つからなくて」
母は面倒くさそうに答えた
母「捨てたよ」
私は聞き違いをしているんでしょうか
誕生日に目の前で渡していた物を捨てるとは思いたくない
私「どうして捨てたんですか?」
母「もう読んだでしょ?必要ないと思ったから捨てたのよ」
これ以上は追及できない
またヒステリックがはじまってしまう
納得するしかない
自分にそう言い聞かせる
母はなんでプレゼントを捨てたんだろう
内容が気に食わなかったのか
それともただ本当に必要ないと思ったのか
いくら考えても遅かった
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