繋いだ手は離さない
第3章
3
「そろそろ出ようか?」
「ええ」
ボクたちは頼んでいたハンバーガーとフライドポテトを摘み、冷たいコーヒーで喉奥に流し込むと、揃って立ち上がった。
食堂出入り口でトレイを返し、室外へと出る。
桜は風に揺られて散っていく。
桃色の花弁がどんどん落ちては、学内の通路を埋めてしまう。
ボクと愛理香は手を繋いで歩き出す。
そう、お互い抱え込んでいた家庭内の問題を打ち明けあって、心の中のモヤモヤが綺麗さっぱり洗われてしまったから、安心できたのだ。
キャンパスを突っ切り、正門前まで来ると、大勢の学生がバスを待ちながらお喋りしたり、ケータイでメールを打ったりしている。
ボクたちはその集団には紛れ込まずに、自分たちの部屋に向けて歩き始めた。
「純平の部屋に来てもいい?」
「そろそろ出ようか?」
「ええ」
ボクたちは頼んでいたハンバーガーとフライドポテトを摘み、冷たいコーヒーで喉奥に流し込むと、揃って立ち上がった。
食堂出入り口でトレイを返し、室外へと出る。
桜は風に揺られて散っていく。
桃色の花弁がどんどん落ちては、学内の通路を埋めてしまう。
ボクと愛理香は手を繋いで歩き出す。
そう、お互い抱え込んでいた家庭内の問題を打ち明けあって、心の中のモヤモヤが綺麗さっぱり洗われてしまったから、安心できたのだ。
キャンパスを突っ切り、正門前まで来ると、大勢の学生がバスを待ちながらお喋りしたり、ケータイでメールを打ったりしている。
ボクたちはその集団には紛れ込まずに、自分たちの部屋に向けて歩き始めた。
「純平の部屋に来てもいい?」