繋いだ手は離さない
「頭痛薬飲まないの?」


「一応飲んだけど、まだ効いてない」


「じゃあ、しばらくベッドに横になったら?パソコンしてると疲れるわよ」


「そうだね。じゃあ、ちょっと俺横になっとくから」


「ゆっくり休んでね。食事の時間になったら、あたしが起こしてあげる」


 愛理香はそう言ったので、ボクが安心してベッドまで歩いていき、ゴロンと横になる。


 彼女がカツカツカツとキーを叩く音が聞こえてきた。


 検索エンジンで何かを探しているのだろう。


 キータッチ音が鳴り響き続ける。


 ボクは横になったまま、しばらくの間、眠るとも眠らないとも思える時間を過ごした。


 何せ真昼間である。


 こんな早い時間帯に眠れと言う方が無理に近い。


 だが、横になっているうちにボクは頭痛薬の副作用からか、急激に眠気が襲ってきた。
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