繋いだ手は離さない
 愛理香が最初にボクに作ってくれた手料理は肉じゃがだったのだ。


 グーとボクのお腹が鳴ってしまう。


 二人きりの楽しい食事の時間が始まるまで、あと少しだった。


 いつの間にかガス台に掛けられていた鍋のお湯が沸騰し、今から入れる予定らしい具が煮えてしまうまで……。
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