繋いだ手は離さない
 そのまま、しばらくうとうとしていると、同じベッドに愛理香が入ってくる気配がしてきた。


 ボクは薄目をして、彼女を見るともなしに見つめる。


 ちょうど愛理香は着ていた上着を一枚脱いで、ジーンズも取り、半袖シャツ一枚に下着という格好になった。


 ボクは彼女をそっと抱き寄せる。


 愛理香も反応したようだった。


 それから先、言葉のやり取りが続き、ボクたちは交わる。


 互いに一糸纏(まと)わぬ全裸で。


 裸になると、お互い自然と感じる部分を愛撫する。


 そう、繰り返し繰り返し。
 

 ボクたちはライトな感じで、行為をし始めた。


 互いに複雑な葛藤や雑念は一切ない。


 むしろ愛情が先行して、ボクは誰よりも愛おしく思っている愛理香を愛し続けた。
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