ハイスペ幼なじみの独り占め計画。
「……っ」



心臓がドクッと音をたてたのがわかる。


鼓動がはやくなって目線を逸らした。



「あの、ね。別れようと思ってるの……」



教室まであと一歩のところで足を止めて呟いた。




莉緒菜ちゃんにだけ聞こえる声で。


顔を上げると教室の窓から豹牙くんと目が合った気がした。




「……どうしてか聞いてもいい?」



「付き合ってても付き合ってなくてもあまり変わらないなって思ったの。多分豹牙くんは……面倒くさいって思ってるかなって」



「……そっか。でも紬、あたしは1回話してみるべきだと思う。
獅堂と紬みたいに0歳の頃から一緒じゃないけど……。

あたしたち小学校からの友達でしょ。獅堂の気持ちもわからなくないって言うか……。なんというか……」



莉緒菜ちゃんは最後になるにつれてどんどん声が小さくなって言った。
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