笑顔の合図
そんな事を思って部屋のドアの前で立ちすくんでいると、母さんが

「やっぱ怖いんかな?姫希が嫌だったらええで?」

地元に戻って来たからなのか、いつの間にか大阪弁になっていた。

「怖い。」

「じゃぁ行かんでいい。母さん、今日友達と会ってきていい?」

「うん。」

「じゃぁ行ってきます。」
きっと母さんは、気を使ってくれたんだと思う。
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