アイドル彼氏




「静香!」


「あ…裕也。遅いよ〜」


カシャンッ


静香は、ブランコから綺麗に飛び下りると手をパンパン叩いて裕也君の元へ向かった。


あたしは、止めていた足を動かしてブランコをこいだ。


キィー…


「…あ!そういえば!!あたし用事あったんだった!!ってことでごゆっくり♪」


わざとらしいその言葉を残して静香は去って行った。

「「…………」」


二人して静香の背中を見つめていた。。




まるで、あの時みたいに…………








「あーぁ。行っちゃった。。無責任だなアイツ」


目を細めながら彼は言った。


あたしは、目線を地面に向けた。






キィー…


キィー…


ブランコが揺れる音が妙に響く…




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