アイドル彼氏
「消せよ。その写真。。」
「…あたしがそう簡単に消すと思う?」
ニヤける真理恵さんに体全身に鳥肌がたった。
何考えてんだ??
この人…
「聞いたことない?あたしの噂。」
彼女は、携帯を閉じてまた俺を見上げた。
「噂??」
「そ。…あたしが澤渡君狙いだとか。。監督があたしの親の知り合いで無理矢理あたしと澤渡君を共演させるだとか。。」
「あ。。」
「聞いたことあるんだ?ま、本当のことだけどね??」
彼女は、携帯をしまうと今度は鞄から何かを取り出した。
「…ねぇ?この写真…バラまいたら面白くなるかな??」
彼女が手に持っている数十枚もの“あの”写真。
俺は、彼女から写真を奪う。
バシッ
「お前何考えてんだよ!?」
「えっ?何考えてんだって?そりゃ…」