アイドル彼氏
「んでもね?」
さっきまでの暗い顔が嘘みたいに千和は、あたしに笑顔を向けた。
「辛かったよね?…気づけなくてごめん…」
あたしの頭に優しく触れた。。
その瞬間に
涙が次々に溢れてきた…
「うぇ〜ん!うっ〜」
「ちょっと!?静香ッ??」
千和はギョッとしたような顔であたしの顔を覗いた。
「ごめんなさーい!!」
「はいはい。わかったから〜。あ!静香ん家行こッ!!」
周りの人達があたしに視線を向けているのを気づいた千和は、強引にあたしの腕を引っ張った。
「ほぇ!??」
「ほら、行くよ!」
今度は急に走り出した。
「ちょっ!!千和!??」
走っている間にあたしの涙は止まっていた。。