アイドル彼氏
「ねぇ!昨日のニュース見たぁ??」
「あ!見た見たぁ!」
カチンッ
カプチーノをかき混ぜる手が止まってスプーンとカップがぶつかって音が鳴った。
「ri‐kuに彼女がいるってやつだよね!?」
「そうそう!」
高校生の二人組の女の子達がおぼんにジュースとドーナツをのせて、あたし達が座っている席の
斜め前に座った。
あたしは、向かいに座っている栞と亜美を見た…
「…陸…のことだね…」
あたしの顔を見て不安げになる二人…
でも、あたしは二人に笑顔を見せる…
「ri‐kuに彼女いるってショックなんだけど…!!てか、悲しまないファンいなくない?」
…ズキンッ
これが現実…