アイドル彼氏
「ねぇ…亜美…栞…」
「ん?どうした?」
「あたし…陸と別れた方がいいのかな?」
あたしの言葉に二人の動きが止まった。
「何言ってんの?…静香冗談…「冗談なんかじゃない…あたし…もう限界なのかも知れないんだ…」
亜美と栞は、顔を見合わせてまたあたしに顔を向けた。
「真理恵のこと?」
亜美は、今にも泣きそうなあたしにハンカチを差し出した。
あたしは、ハンカチを素直に受け取った。
「それもそうかも知れない…でも、一番は陸と会えないってこと…。陸は、忙しくてあたしに時間合わせられないから…」
「でも、好きなんでしょ?」
今度は、栞が言った。
あたしは、ゆっくり頷いた。
「大好きだよ…」