アイドル彼氏
田代さんの声に固まる俺ら。
「毎回同じことで注意されて!!このままだったらライブ中止になっちゃうわよ!」
「すみません…」
俺と啓は、顔を見合わせて渋々椅子に腰をかけた。
「んで?ライブどんな感じにするの?」
今まで黙っていた雅紀がやっと口を開いた。
「あぁ…確かそんな話しすんだっけな?」
啓は、首に手をまわして椅子に寄りかかりながら言った。
「…陸は、どうしたい?今まで通りに最初はハデにバーンと?」
雅紀は、席を立って白いボードの前に立って
黒いペンで『ライブ会議』と可愛らしい字を白いボードに書いた。
「んー?でもさ、たまにはバラードで始めちゃえば?」
俺も雅紀に続いて席を立って白いボードに『バラード』と書きたした。