アイドル彼氏
「……今まで黙ってたんだけど…その、あたしの彼氏って…」
「ri‐kuなんでしょ?」
「そんなこともう分かったの…そのことじゃなくてなんで瑠南達に言ってくれなかったの?」
栞に続けて瑠南が言った。
「…だって…言えないじゃん…彼氏がアイドルなんて。。」
あたしが下を向くと千和はあたしの肩を優しく撫でた。
「なんで?うちらって信用ない?千和しか…信じてないの?!」
……千和にも言われた言葉……
“信用”
信用してないなんて思ってない…
ただ…
言えなかっただけ…
言おうとは思った…
けど、歩美が言った一言で言う勇気がなくなったんだ……
“ri‐kuの彼女とか絶対ファンにバレたら一生恨まれるよね〜♪特にうちとかに”
いつだったか忘れたけど…
その言葉だけはっきり頭の中に残っていたんだ…