アイドル彼氏
「そ。。なら良かったわ。。」
真理恵さんは不気味な笑みを溢してあたしを見て言った。
ガチャッ
「お待たせ。…って真理恵さん??」
楽屋の中から出て来た陸は、真理恵さんに気づき目を見開いた。
「こんばんは。。こちらは陸君のお友達??」
お友達?のところだけわざと強く言う真理恵さん。
あたしは、陸に助けを求める…
「違いますよ。俺の彼女です。。」
陸は、その言葉と同時にあたしを自分の方へ引き寄せた。
あたしは、すっぽり陸の腕の中におさまった。。
「彼女さん?」
真理恵さんのあたしに向けられる視線が変わった。。
まるであたしを睨めつけるような目つきで。。
「そうです。では。お先に失礼します。。」
そう言って陸は、あたしと真理恵さんの距離を強引に離した。
あたしは固まって足が思い通りに動かなかった。