アイドル彼氏
「…今日から、ドラマの仕事だね?」
朝の6:20分…
車の中で頭を窓にくっつけてボケーッとする俺を横目で見ながら桜坂さんが言った。
俺は、直ぐに消えてしまいそうな声で
「うん。」
と返事をした。
「…ま、頑張って下さいよ?彼女さんのことばっか考えないで…今は、仕事が優先です。。」
確かに、桜坂さんの言う通りだけど…
どうしても静香は、俺の頭中から姿を消せない…
「……分かってます。。」
「まぁ、分かってもらわなきゃこっちが困るんだからね?」
桜坂さんは、笑いながら言った。
俺には、そんな笑顔…
誤魔化しにしか見えない…
なんで…
平気でそんな顔出来んだよ…