アイドル彼氏
「おはようございまーす!!」
聴きなれたソプラノ…
俺は、ゆっくり声がした方へ顔を向ける。
「あ。澤渡君…おはよう!」
……昨日は、陸君と俺を呼んでいたのに
今日は澤渡君?
まぁ。。呼び捨て以外なら別にいいけど。
「おはようございます。。真理恵さん。。」
愛想笑いを彼女に向けて俺は、目線を携帯に向けた。
「今日からなんですね?ドラマの撮影って。。実感とかまだないなぁ〜」
知らねぇよ…
「そうですか?俺は、もう実感してますけど。」
カチカチ
音を鳴らしながら静香にメールを送る内容を打ちながら真理恵さんに言葉を返す。
「やっぱ…すごいですね?普通に携帯いじってられるって。。」
ピタッ
さすがに失礼か…
「すみません…。失礼でしたね。。」
「いいえ、そういうことじゃなくて…」
彼女は、柔らかく笑いながら言った。