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最後の夜

夏祭り当日になった。

「博樹!早く早く!」

「そんな急ぐなって!」

前を走る私を、博樹が追いかけてくる。

太鼓の音が聞こえてきたので、走るスピードを緩めた。

「着いた!」

赤い提灯が、屋台の店にぶら下がっている。

博樹が息を切らしながら追いついてきた。

「お前、足早すぎ…」

「ねぇ、射的があるよ!やろう!」

私は一目散に駆け出した。
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