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「だから、足早いって…」

私は、射的を構えて、景品に狙いを定めた。

玉は、全く違う方向に飛んでいってしまった。

「取れなかったー」

私がしょんぼりしていると、博樹が射的を構えた。

玉は、景品に当たり、ポトリと落ちた。

「ほら」

「くれるの?ありがとう!」

うさぎのぬいぐるみを抱きしめた。

輪投げでとった景品も、博樹は私にくれた。

「博樹は、何かほしい物ないの?」

「俺は…そうだ。まだ何も食べてなかったよな?」
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