夏色物語


―――――――コイツ…

 どっかで会ったような気がする。


 それもなんか…
あんまり良くないシチュエーションで…。


 どこだっけ?
周りのざわめく生徒達の声が
私の耳の奥で消えていく。

 頭の中では
古めかしい映像が
バチバチと音をたてている。

 そして私の耳の奥で
一つの声が響いた。


『こ・こ。よだれついてんぞ』



 頭の中の映像は大きな爆発音で


破壊された。


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