夏色物語

 その声は明らかにお母さんの声じゃない。
(当たり前だけど)

そして普通の女性の声でもこんなに低いはずがない。
お父さん?
それにしては声がハスキーすぎる。


 どうやら私は夢から覚めたほうがよさそうだ。


 しぶしぶ重たいまぶたを
少しだけ開けた。

太陽の光が…ない。
何かにさえぎられているようだ。



 ゆっくりまぶたを開けると目の前にいたのは…

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