スイーツ王子は、お菓子のようには甘くない!
第13話 怒りのわけは……?
○学校・1-Aの教室
休み明けの月曜。心を決めた表情の透夏が席に座って目的の人物を待っている。
朔夜のことは勘違いだったと分かったわけで、もう一つ片付けなくてはいけない問題がある。
それは――。
――ガララ
透夏「!」
ドアが開いて目的の人物が入ってくると、透夏はすっと近寄った。
透夏「……おはよう、真村くん」
彰「ああ、おはよう水藤」
透夏「あのさ、放課後、ちょっと時間貰えないかな」
彰「……ああ。分かった」
彰は少し切なそうな顔をした後、すぐに頷いた。
透夏はそれだけ伝えると自分の席に戻る。
(透夏のモノローグ)
そう、真村くんのことだ。
彼は誠実で責任感の強い人だ。
彼ほどの人がなんで私を好きになってくれたかは分からないけれど、そんな彼の想いに、私も誠実に答えたい。
……それが例え、彼を傷つけることになると分かっていても。
(透夏のモノローグ終了)