スイーツ王子は、お菓子のようには甘くない!

第14話 遊園地デート



 ○遊園地・入口
 ゴオオッという音と人の楽しそうな悲鳴(ひめい)が聞こえ、遊園地の光景(こうけい)をキラキラとした目で眺めている透夏(とうか)


 透夏「す、すごい! これが……遊園地!!」
 朔夜(さくや)「そんなに楽しみだったの?」

 透夏「うん! だって遊園地なんて、来たことなかったから……!」


 興奮(こうふん)して鼻息荒くしている透夏を見て、朔夜はふっと笑った。


 朔夜「そ。じゃあ楽しまないとね」
 透夏「うん!」


 満面(まんめん)の笑みを受けて朔夜もほほえむ。
 完全に二人の世界になっていたが、後ろから(ゆき)がニヤニヤしながら乱入してくる。


 雪「あらあらあら~。ずいぶん仲良くなっちゃって~! 関係性も回復って感じ~?」


 その後ろでは誠二郎(せいじろう)が慌てて雪を止めようとしてるが、朔夜は二人を見て一気にげんなりとする。


 朔夜「……なんでこいつらがいるんだ」
 雪「だってダブルデートだもん。そりゃあいるわよ」

 朔夜「いらねぇ。却下(きゃっか)。お引き取りください」
 雪「返品(へんぴん)不可(ふか)よ」

 朔夜「っち」


 早くも険悪(けんあく)なムードになる二人を見て苦笑いを浮かべる透夏。
 なんでこうなったのかを思い浮かべる。


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