有名小説作家の彼氏に別れを告げると全力で拒否された
「タ、タオルを貸して下さい!」


タオルを取りに行ってる間に帰ろうと思っていた考えは、簡単に見透かされて、手を引っ張られて脱衣場に連れて行かれる。

棚からキレイにたたまれたタオルを頭にふわりとかぶせてくれた。

そして、肩に大きなバスタオルをかけられる。



「シャワーがイヤならせめて服は乾かして。濡れた服は乾燥機に。ドライヤーはここね。

……紅茶を淹れ直すからゆっくりでいいよ」



自分も濡れているのに私を優先して世話をやく。

ルイさんは濡れた白いシャツを脱いで、タオルだけ持って脱衣場を出ていった。
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