有名小説作家の彼氏に別れを告げると全力で拒否された
……別れてくれそうにないな。

追いかけてきてくれたのは正直嬉しかった。だけど、今後の付き合いを考えると……別れたほうが絶対にいい。

ミステリアスで人と違う価値観をもったルイさんが好きだった。だけど違うにも程がある。


「私が初めての彼女って嘘じゃなかったんだ」


こんなにかっこよくて、魅力的な人が初めてなわけないと思っていたけど、今なら納得できる。

世間一般的な恋人との付き合いを知らないんだ。


このままじゃリビングに行けない。ドキドキしながら、ワンピースと、下着を脱いで軽く水を絞ってから乾燥機に入れてボタンを押した。

そして、しっかりとバスタオルを体に巻いて、鎖骨まである黒いロングストレートの髪をタオルドライして、ドライヤーをかける。
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